■2016年2月20日(土)

    


自然を語る会
2016年2月20日(土) 10:30〜12:30
於:日比谷公園 緑と水の市民カレッジ
参加者 11名
担当 勝山久美子さん


               

今回は、ポール・ブルックス著・上遠恵子訳『レイチェル・カーソン』第7章
「想い出の島」をテキストに、勝山さんの解説と参加者による輪読でこの
魅力的な作品を味わった。
この「想い出の島」(原題:An Island I Remember)は、レイチェル・カーソン
が1946年の夏の休暇を過ごしたメイン州ブースベイハーバー近くの借家から
臨むインディアンタウン島のスケッチである。その島と周辺の情景が、そこに
生息するマツやトウヒなどの木々や苔、カモメ、ミサゴ、ムシクイなどの鳥
たち、ニシンやアザラシの生き生きとした描写とともに読み手の頭にくっきり
と浮かび上がってくる。そして私たちは行ったことのないこの島への愛着と
懐かしさを感じるのだ。それはレイチェル・カーソンの五感を通じての優れた
観察力と、詩情豊かな筆力の所産であろう。
勝山さんは、インディアンタウン島とこの作品に登場する生き物たちの情報
を分かりやすい資料にまとめ、私たちの理解を大いに助けてくださった。


                        (文責:井上正太)